自動車を維持するためには、様々な費用がかかりますが、自動車保険の保険料を支払った場合、どのように経理処理したらよいか、迷う事があるかと思います。
そこで、今回は自動車保険の勘定科目等について、ご説明させていただきます。
自動車保険とは?
一般的に自動車保険とは、「自賠責保険」と「任意保険」のことを指します。
自賠責保険とは?
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)とは、「自動車損害賠償保障法」によって、あらゆる自動車に加入が義務づけられている(強制加入)保険のことをいいます。
任意保険とは?
任意保険とは、自賠責保険ではカバーしきれない部分を、上乗せで保障するために、任意で加入する保険のことをいいます。
自動車保険の勘定科目は?
「自賠責保険」、「任意保険」ともに、以下のような勘定科目を使用して経費処理をします。
事業専用車の場合
契約期間が1年以内の自動車保険料は、継続的用を条件として、支払い時にその全額を「損害保険料」または「車両費」勘定を使用して、経費処理することができます(注1)(注2)。
なお、1年超の契約の自動車保険(任意保険)については、期間按分が必要となります。
保険料支払い時に、当期の期間に対応する部分を「損害保険料」等の勘定科目を使用して、経費処理をし、翌期以降の期間に対応する部分については、「長期前払費用」等の勘定科目を使用して仕訳を切ります。
「長期前払費用」として計上した金額については、毎年、決算整理仕訳において、その年に対応する部分を「損害保険料」または「車両費」勘定に振り替えて、経費処理していきます(注3)。
(注1)短期前払費用の取り扱い、法人税法基本通達2-2-14より
(注2)消費税の課税事業者に該当する(≒消費税を納めている)場合には、消費税の計算をする際のケアレスミスを防ぐために、「損害保険料」勘定を使用することをおすすめします※。※消費税の詳細については、別記事を参照のこと。
(注3)自賠責保険については、加入が義務づけられているため、租税と同様の性格を持つものと解釈されており、継続適用を条件として、保険料支払い時にその全額を経費処理することが、実務上容認されています。
自家用車を事業にも使用している場合
事業にも使用している自家用車にかかる自動車保険料も、事業専用車の場合と同様に、「損害保険料」または「車両費」勘定を使用して仕訳を切ります。
また、1年超の契約の自動車保険の取り扱いについても、事業専用車の場合と同様となります。
ただし、自家用車を事業にも使用している場合には、支払った自動車保険料を全額経費処理することはできず、家事按分(注1)をする必要があるので注意しましょう。
(注1)事業用と家事用の両方にかかわりのある支出を按分すること※。※家事按分の詳細については、別記事を参照のこと。
絶対節税の裏技
【中小企業の節税を考える税理士の会】が節税ノウハウを提供しています
お申し込みはこちら
<具体例・仕訳>
・事業専用車にかかる自動車保険料10,000円(自賠責保険)を、現金にて支払った(契約期間は1年)(「損害保険料」勘定を使用)。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
損害保険料 | 10,000 | 現金 | 10,000 | 自動車保険 |
・自家用車(事業にも使用)にかかる自動車保険料40,000円(任意保険)を、現金にて支払った(契約期間は1年)。なお、事業の使用割合は40%とし、家事按分することとした(「車両費」勘定を使用)。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
車両費 | 16,000 | 現金 | 16,000 | 自動車保険 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
自動車保険については、「自賠責保険」と「任意保険」とで、経理処理や税務上の取り扱いが若干異なります。
しかしながら、基本的には自動車保険の保険料を支払った場合は、「損害保険料」または「車両費」勘定で経費処理すると、覚えておくとよいでしょう。
なお、個人事業主が青色申告をする場合に使用する、代表的な勘定科目を(勘定科目一覧)としてまとめましたので、参考にしてみてください。
経理業務が思いのほか大変で、ウンザリしている方もいるかもしれません。
そんな方には、いま話題のクラウド会計ソフトがおすすめです。
クラウド会計ソフトの自動仕訳機能を利用することにより、仕訳入力の手間を劇的に削減できます!
経理の手間を少しでも減らして、本業に専念したい個人事業主の方々に好評です!
利用者数が多いクラウド会計ソフトの中では、MFクラウド確定申告とfreeeが人気です。
>>MFクラウド確定申告に無料で登録してみる!
>>今すぐfreeeを無料体験してみる!
各、会計ソフトの詳細は、下記のランキング記事をチェックしてみてくださいね!
>>クラウド会計ソフトランキングを見てみる
なお、売上が1,000万円を超え始めたら、節税、税務調査対策、将来の法人化等を考えて、税理士に一度相談してみてもよいかもしれません。
そう言われても、税理士の知り合いなんかいないよ!と言う方も多いかと思います。
そのような方は、税理士紹介サイトの「税理士ドットコム」を利用してみてはいかがでしょうか。
税理士紹介サイトとは、コーディネーターが、指定した条件に合致した税理士を探しだし、紹介してくれるサービスです。
数ある税理士紹介サイトの中でも、税理士ドットコムは・・・
・全国対応
・無料で何度でも税理士を紹介
・年中無休、24時間電話対応
とサービス面で優れており、オススメです。
また、上場企業の弁護士ドットコム株式会社が運営していので、コーディネーターや登録している税理士の質が高く、個人情報等のセキュリティーも万全なので安心して利用できます。
まずはメール相談フォームで、問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?
>>何度でも無料で紹介してもらえる!「税理士ドットコム」に相談してみる
なお、税理士ドットコムの評判等についてはこちら(税理士ドットコムの評判と口コミは!?理想の税理士に出会える?)に記載していますので、こちらも合わせて参考になさってください。