b24ad6f6e521b030d26cf6bc127c9096_s
ここ数年で一気に普及したAGA(男性型脱毛症)治療ですが、その治療費は保険適用外となるため、高額となるケースが多くなります。

また、AGA治療に欠かせない育毛治療薬である「プロペシア」等の薬代も、継続して購入する必要があるため、かなりの負担となります。

そのため、可能であればAGAの治療費について、医療費控除を受けたいと思うかたも多いかと思います。

そこで、今回はAGA治療にかかった費用、とくにプロペシアなどの育毛治療薬の購入費が医療費控除の対象になるか否かについて、解説していきます。


Sponsored Link



医療費控除とは?

医療費控除とは、本人または本人と生計を一にする配偶者その他の親族のために、その年の1月1日から12月31までの間に、一定の金額以上の医療費を本人が実際に支払った場合に、一定の金額を所得金額から控除することができる制度のことです。

なお、具体的な控除額については、以下の算式により計算します。


(その年中に支払った医療費の合計額-保険金などで補てんされる金額)-10万円(注1)=医療費控除額(注2)



(注1)その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額。

(注2)医療費控除額は200万円が限度となります。


※医療費控除の詳細については、別記事を参照のこと。

AGA治療とは?

AGA(エージーエー)とは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」のことです。

AGA治療には、飲み薬(プロペシア錠など)、塗るタイプの育毛剤、植毛、発毛等があります。

なお、AGA治療は厚生労働省が認定している医療保険の適用されるものに含まれないため、保険適用外となります。

したがって、医療機関の診断を受けた場合には、自由診療扱いとなり、治療費は全額自己負担となります。

Sponsored Link

AGAの治療費は医療費控除の対象になるか?

AGAの治療費は、原則的には医療費控除の対象とはなりません(注1)。

ただし、精神的な理由による脱毛や、他の病気の合併症として脱毛し、その結果としてAGA治療を行う必要ができた場合など、一定の場合には適用さる可能性があります(注2)。



(注1)所得税基本通達73-4「健康診断及び美容整形手術のための費用」に、「いわゆる人間ドックその他の健康診断のための費用及び容姿を美化し、又は容ぼうを変えるなどのための費用は、医療費に該当しないことに留意する。」との記述があり、AGA治療は一般的にはこれに該当すると思われるため。

(注2)適用の有無の判断については、担当する税務職員により判断が分かれる場合もあるため、最寄りの税務署に個別に相談しましょう。

プロペシア等の育毛治療薬の購入費用は医療費控除の対象になるか?

プロペシア等の育毛治療薬の購入費用は、原則的には医療費控除の対象とはなりません(注1)。

ただし、前述したように、AGAの治療費は一定の場合には医療費控除の対象となる可能性があります(注2)。



(注1)個人輸入、医師の処方箋により購入した場合いずれの場合も含む

(注2)適用の有無の判断については、担当する税務職員により判断が分かれる場合もあるため、最寄りの税務署に個別に相談しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?プロペシアは医師が処方する唯一のAGA治療薬ではありますが、原則的には医療費控除の対象とはならない事が、おわかり頂けたかと思います。

ただし、例外的に医療費控除の対象とすることができるケースもあります。

適用の有無の詳細については、最寄りの税務署に確認をとり、医療費控除を受けるようにしましょう。

Sponsored Link